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「インフェルノ」から考える拡散的思考



「インフェルノ」では、「ダ・ヴィンチ・コード」から引き続き、ラングドン教授が与えられる謎を次々と瞬く間に解いていきます。
そのため観ている側からすれば、その謎が何なのかすらわからないようなタイミングで解かれてしまうので、展開についていくのがやっとになってしまいます。

ラングドン教授はなぜこのような謎解きが可能なのでしょうか?

人の思考のタイプとして、収束的思考拡散的思考という2つがあります。
収束的思考は、一つの正解にたどり着くための思考で、例えば、6 + 3 = ? といった計算のように、9という唯一の解答にたどり着くための思考を意味しています。
対して、拡散的思考は、 与えられた情報を多角的な視点で捉えたり、様々な発想を取り入れることで、新たな解答を導き出すもので、x + y = 9 といった計算のように、解答となるx,yの組み合わせが1つに定まるとは限らないような問題に対する思考のことを意味します。

いわゆる天才型と言われる人たちは、収束的思考よりも拡散的思考において優れているとされています。
この拡散的思考においてひときわ重要だと言われているのが、創造力です。

この創造性の重要さについて説いたのが、Guilford(1950)でした。
彼は、アメリカ軍に依頼されて戦闘機のパイロットを選ぶことになった際に、知能テストや性格検査、面接を通じて適任者を選抜しました。また、アメリカ軍は同様の依頼を元空軍の司令官にもしており、こちらではそれまでのパイロットとしての知識や経験を参考に選抜をしました。
結果、元空軍司令官が選んだパイロットの方が、Guilfordが選んだパイロットよりも撃墜されずに無事に帰ってきたそうです。
この結果にショックを受けたGuilfordは、その原因を調べるため元空軍司令官の選抜の基準を聞いたところ、質問に対して、マニュアル通りの回答をしたものを落とし、そうではない回答をした者を採用したそうです。
例えば、敵機の射程内に入ってしまった場合どのように逃れるか?という質問に対しては、「上昇する」というのがマニュアル通りなのですが、元空軍司令官はこの回答をした者ではなく、「下降する」「翼を左右に揺らす」「ジグザグに飛行する」などといった回答をしたものを採用したそうです。

これは、マニュアル通りの回答は、敵機からも推測しやすいものであるため、それよりも意外性の方を重んじて選抜した結果、撃墜されずに無事に帰還する割合が増えたということになります。

Guilfordはこの一件以降、創造性について研究をしていくことになります。

そこで彼は世界で最初の創造性のテストを思いつきます。
それが以下のものです。

「レンガの使いみちを15分間で50個考えなさい。」

たったのこれだけの問題です。
興味がある方はぜひ試してみてくださいね。



これでどうやって創造性を測っているのかと言うと、まずはもちろん思いついたアイデアの数です。
10個ぐらいならすぐに思いつくかもしれませんが、50個となるとなかなかおもいつかないのではないでしょうか?
もう一つは思いついたアイデアの内容です。
レンガといえば、「花壇や暖炉の縁取りに使う。」「かなづちがわりに使う。」「重しがわりにする。」など通常の使い方の範疇におさまるものばかり出てくる人はあまり創造性は高くないかもしれません。
「熱してフライパン代わりにする。」「武器として投げつける。」「長さを測るのに使う。」といった、通常の使い方を超えたアイデアを思いつく人は創造性が高いと考えられます。

創造性が低い人からすると、創造性が高い人のアイデアは突拍子もないものが多いのであっけにとられてしまうようなこともあるかもしれませんが、これは本作のラングドン教授の謎解きにも通じるものがありそうですね。パット見では一瞬で解いたかのように見えても、頭の中では複雑な思考が行われていたのかもしれませんね。

[引用]
Guilford, J. P.(1950). Creativity, American Psychologist, 5, 444-454.
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すぷーとにく0107

Author:すぷーとにく0107
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映画館で年間200本は映画を観ます。
当ブログでは、映画のレビューをしつつ、勉強している心理学ネタでも書いていけたらいいなと思っています。

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