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MOVIE OF THE YEAR 2016 <邦画編>

さてさて、2016年の最も印象に残った映画10本をご紹介したいと思います。
この年に観たのは全部で259本!
今年はなかなかに粒ぞろいで、選考委員会の方でもなかなかに絞りきれずにいました。わたし一人でやっているんですけどね。(;・∀・)

・・・

というわけで、まずは邦画編から!


「怒り」



「悪人」の李相日監督、吉田修一原作コンビ再び。ある殺人事件から1年後、千葉、東京、沖縄に現れた3人の男と彼とかかわる人々の姿を描いた人間ドラマ。
オムニバスのように描かれる3つの舞台で共通しているのは、タイトルにもある「怒り」。
その矛先は他者ではなく、他者を、とりわけ愛する人を信じきれなかったという自分に向けての怒り、愛する人を守りきれなかったという弱さに対する怒りでした。
最近歳のせいかだいぶ涙脆くなっているのですが、本作は気がついたら涙が溢れていたというこれまでにない体験をさせてくれた映画でもあります。
決して軽い話ではないのですが、ぜひ見てもらいたい作品です。

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「君の名は。」

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「秒速5センチメートル」「言の葉の庭」の新海誠監督が、夢の中で入れ替わる男女の不思議な体験を描いたアニメーション映画。
もはや説明不要でいまだにロングヒットを遂げている本作ですが、予告編の作り、RADWIMPSによるテーマソング、都会と田舎という構図、男女の視点の差などの物語の骨子まで、全てにおいて完璧な一作だったように思います。
「叶わぬ想い」「薄れゆく記憶」といった新海誠監督のこれまでの作品のテイストを残しつつも誰にでも楽しめるという極上のエンターテインメントに仕上がっているのはただただ脱帽でした。

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「アイアムアヒーロー」

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花沢健吾の同名コミックを大泉洋、長澤まさみ、有村架純出演で実写映画化。さえない漫画家アシスタントの主人公が突如としてゾンビ化した人々からのサバイバルを描く。
ゾンビパニックに陥った世界の描写はこれまでの邦画の常識をくつがえす迫力です。
韓国でのロケということで様々な制約が取り払われたことにより、これまで実現できなかった迫力を映し出すことに成功したという点で、新たな可能性を示した1つの素晴らしき例となった作品でもあります。
原作からの改変、エピソードの選び方もよく、人気コミックの映画化のお手本のような作品。

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「何者」

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「桐島、部活やめるってよ」の朝井リョウによる同名小説の映画化。6人の若者がそれぞれの想いを胸に就職活動に臨む様を描いた群像劇。映画全編を通して効果的に使われるSNSがまさに現在進行系の就職活動の現状をリアルに描いています。
正直、今就活中の人には見せられないかも?
本作の予告編もまた「君の名は。」に並ぶ秀逸なデキで、良い意味で裏切られる作品。
さあ、僕らはどこ行こうか?

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「この世界の片隅に」

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戦時中の広島は呉に嫁いできたのんびり屋のヒロインが、物がなく苦境を強いられる境遇にめげずにつましくも明るく前向きに生きようとする姿を描いたアニメーション映画。
「君の名は。」とは対照的にクラウドファウンディングで製作・公開が決定し、少ない上映館ながらも話題を呼び、多くの人々を感動に包んでいるのが本作です。
本作のスゴイところは、戦時中という状況においても日常的なほのぼのドラマとして描いている点でしょう。戦争をしているからといって誰もが暗くわびしい生活をしていたのではないということが伝わってきます。だからこそ戦争の惨禍をより強烈なインパクトとして描くことに成功しています。


「海よりもまだ深く」

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「そして父になる」「海街diary」の是枝裕和監督が、小説家の夢を捨てきれないしがない探偵の男と、彼の元妻、母親との関わりを描く。樹木希林扮する母親の、自分の息子がダメ人間だとわかっていながらも、それでも大切な存在であることを存分に感じられる作品です。夢なんて叶わなくたっていい、ささやかな人生こそ愛おしい、そんなことを伝えてくれる人生讃歌でもあります。
是枝監督の優しい視点がひしひしと感じられてほっこりした気分にさせてくれます。
なりたかった大人になれなかった人全てに捧げます!

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「リップ・ヴァン・ウィンクルの花嫁」

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「Love Letter」「花とアリス」の岩井俊二監督がふとしたことから人生を踏み外してしまった女性の彷徨を描く。
黒木華のどうしてよいかわからずオロオロしているところ、綾野剛扮するどことなく怪しいけど頼りになる何でも屋さん、そして幻想の世界の水先案内人かのようなCocco扮する女性。
目を背けたくなる現実から夢とも現実ともつかない世界への誘い。絶望の果ての優しさとでも言おうか、SNS全盛のこの時代に改めて人と人とのつながりを描く力作。

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「青空エール」

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河原和音の同名コミックを、土屋太鳳、竹内涼真主演で実写映画化。監督は「陽だまりの彼女」「アオハライド」の三木孝浩。主人公の2人だけじゃなくて、それぞれの人がみんな誰かにエールを送っているという人のかけがえのなさを実感できる作品です。壁ドンもアゴクイもないけど、人が人の支えとなれることをド直球で伝えてきて、ありきたりながらも気がつくと涙が止まらない、青すぎる春の物語!

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「葛城事件」

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無差別殺人事件を引き起こした犯人の父親を中心に、家族の崩壊を描いた社会派ドラマ。一見理想的な家族が壊れていくさまをこれでもかと描ききったのは見事。事件後と事件前の2つの時間軸で描くことで、結末を知っている家族の幸せな風景が逆に痛々しい。そのほころびのきっかけとなるような出来事が明確なわけではなく、誰にでも、どんな家庭においてもふとしたきっかけで転がり落ちることがあり得るという雰囲気がして、そら恐ろしい作品。

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「貞子vs伽椰子」

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ジャパニーズ・ホラーの2大巨頭、「リング」シリーズの貞子と「呪怨」シリーズの伽椰子の世紀の対決を描いたホラー。監督は、「ノロイ」」「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズの白石晃士。
呪いのビデオを見てしまった友人を救うために奔走する主人公と、時を同じくして呪いの家に踏み込んでしまった女子高生の運命やいかに?
もう怖いとか怖くないとかじゃなく、圧倒的なエンターテインメント性を持つ作品として記録ではなく記憶に残る作品に。中でも貞子の呪いを解くために行われた霊媒のシーンは映画史に残ると言っても過言ではありません。呪いに打ち勝つためにはさらなる呪いしかない!

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というわけで2016年を彩った10本を選んでみました。
冒頭にも書きましたが、2016年は非常に良作揃いだったという気がします。
10本ということでなんとか絞りましたが、正直他にもいくらでも思いつくといった状況です。

「ハッシュ!」「ぐるりのこと。」の橋口亮輔監督が、閉塞した状況で何とか生きている3人の姿を描く「恋人たち」、古谷実原作で、V6森田剛のサイコパス役が強烈なインパクトを残した「ヒメアノ~ル」、これまた同名コミック映画化で、続編も製作決定している「ちはやふる」、横道世之介」の沖田修一監督が数年ぶりに帰郷した売れないロッカーと末期ガンに罹患した父親の姿を描いた「モヒカン、故郷に帰る」、「ゆれる」「夢売るふたり」の西川美和監督が直木賞候補にもなった自身の手による同名小説を映画化した「永い言い訳」、こちらも人気コミックが原作となっている「聲の形」、宮沢りえ主演で末期ガンを宣告された主人公が家族のために最後まで奮闘する姿を描く「湯を沸かすほどの熱い愛」、カルトな世界観が独特な個性を発揮していた「ライチ☆光クラブ」、多部未華子主演で、70歳過ぎのおばあちゃんが若い肉体を取り戻すファンタジー「あやしい彼女」、綾野剛主演で北海道警察の腐敗を描いた「日本で一番悪い奴ら」、迷子になった猫の冒険を描いたアニメ「ルドルフとイッパイアッテナ」、湊かなえ原作で死に魅せられた少女たちのひと夏を描いた「少女」、天才とうたわれながら病気により夭逝した実在の棋士・村山聖の姿を描いた「聖の青春」などなど、傑作揃いでした!


人気コミック原作モノの明暗

これ去年も同様のことを言っていたのですが、こちらの記事にもあるように、人気コミックを実写映画化することはローリスクでハイリターンが狙えるというカラクリがあったことが話題にもなりました。
そんな中、人気コミック原作の実写化がうまくいった例としては「アイアムアヒーロー」や「ヒメアノ~ル」、「ちはやふる」といったあたりでしょうか。

「アイアム~」と「ヒメアノ~ル」は、鑑賞後に原作を全て読んだのですが、ある意味原作以上の完成度とも言えるでしょう。「ちはやふる」も原作のテイストをうまく活かしている作品だったと思います。
「青空エール」も原作からの改変がいくつかあるそうですが、これも功を奏した印象です。

対してこれはどうなの?と思ったものも少なくありません。「テラフォーマーズ」「高台家の人々」「秘密 THE TOP SECRET」「4月は君の嘘」「ミュージアム」あたりが該当するでしょうか。
「テラフォーマーズ」と「ミュージアム」はその後に原作を読んだところ、映画化としては原作をなぞらえている部分もありますので、好みの問題もあるとは思いますが単純に物語としての魅力の弱さでしょうか。
「高台家の人々」「秘密 THE TOP SECRET」も原作を読みましたが、こちらは複数のエピソードから2時間分の内容を拾ってきているのでそのチョイスがうまくいっていないという印象でした。「4月は君の嘘」は原作未見なのですが、原作を読んだ方の感想からはこれもエピソードの選び方に問題があるように思われます。

そして、2016年最大級の問題作は「デスノート Light up the NEW world」でしょう。これは原作にはないオリジナルストーリーですが、原作のテイストだけさらって原作の魅力だった緻密な頭脳戦は皆無というデキで、10年前の実写映画化の成功とは裏腹に、原作の冒涜ともいえる作品だったと思います(原作ファンなので荒ぶってすみません)。

このようにとかく人気コミック原作の実写化の明暗がはっきりわかれた2016年でしたが、上記の理由により、今後も量産される可能性が大きいです。
原作者が尊重されるようになって、原作ファンも納得できるような作品ができることをつとに願いたいですね。


アニメ映画の一般開放

アニメといえば子ども(と、一部の大きなお友だち)のためのものという固定概念が取り払われたのも2016年の特徴ではないでしょうか。
それに一役買ったのはもちろん「君の名は。」です。
本作は若者のみならず多くの映画ファン、いやそれ以外の一般の方々もこぞって映画館に足を運んだからこそヒットに繋がったわけで、どうせアニメでしょ?という先入観をなくしてくれた作品でしょう。
これまでジブリしか見なかった人も、アニメ作品にも注目するようになったのではないでしょうか。
その後に公開された「聲の形」そして、現在じんわりとヒットしつつある「この世界の片隅に」が受け入れられた一因も、この"一般開放"が大きいのではないでしょうか。
2017年は伊藤計劃の傑作「虐殺器官」がついに公開される予定です。この余韻を受けて、多くの人に見てもらいたいと思います。


テーマは家族

「怒り」「海よりもまだ深く」「葛城事件」では家族そのものが描かれていますし、「アイアムアヒーロー」や「リップ・ヴァン・ウィンクルの花嫁」でもそれぞれのきっかけで一緒にいることとなった擬似的な家族が描かれています。
これは映画として描かれる根源的なテーマでもあるとともに、究極的に求められているのは人の絆なんだということを再確認させてくれる作品たちでもありました。
なんとなく実家に帰りたくなる、なんとなく人と会いたくなる、そんな気持ちにさせてもらえるのもまた映画の魅力の一つだと思います(一つ、家族が盛大に崩壊している作品もありますけど(;・∀・))。


というわけで、2016年は素晴らしい作品が多かった印象です。
2017年も素敵な作品に出会えることを期待しています!
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プロフィール

すぷーとにく0107

Author:すぷーとにく0107
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中の人は、北海道は札幌市在住です。
映画館で年間200本は映画を観ます。
当ブログでは、映画のレビューをしつつ、勉強している心理学ネタでも書いていけたらいいなと思っています。

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