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「手紙は憶えている」感想。


(公式HPより引用)

[story]
ゼヴ(クリストファー・プラマー)は認知症が悪化の一途を辿っており、今では先日最愛の妻が亡くなったことさえ忘れてしまっていた。ある日ゼヴは友人のマックス(マーティン・ランドー)から1枚の手紙を託される。そこには記憶が曖昧な彼のために彼が何をなすべきなのかが書き記されていた。手がかりとなるのは"ルディ・コランダー"という名前のみで、ゼヴは手紙とわずかな記憶を頼りに、この男を探す旅に出るのだが・・・。

「スウィート ヒアアフター」「白い沈黙」のアトム・エゴヤン監督による、認知症の老人を主人公に配した異色のサスペンス。
主演は「人生はビギナーズ」のクリストファー・プラマー。

アトム・エゴヤン監督作は寓話的な要素を取り入れたサスペンスといった作風のものが多い印象がありますが、本作もその路線です。
主人公の記憶が保持できないということを題材にした作品は、記憶が10分しか続かない男の運命を描いた「メメント」が代表的ですが、本作では認知症のため、記憶がおぼろげになっているという点が1つのキーワードです。

「メメント」ではインスタントカメラで撮った写真とそこに残したメモ、それに全身に入れたタトゥーを記憶の拠り所としていましたが、本作では友人マックスの手紙が記憶のトリガーとなっています。
そこに書かれているのは、

1. ゼヴとマックスはナチスの強制収容所の生き残りであること。
2. 自分たちの家族を殺したナチスの男は"ルディ・コランダー"という名前で今もどこかで普通に暮らしているということ。
3. ゼヴは足の悪いマックスの代わりに復讐を成し遂げること。

でした。

そこでゼヴは、ルディ・コランダーを探す旅に出るのですが、"ルディ・コランダー"と名乗っている男は全部で4人います。そのためゼブはたとえルディ・コランダーを見つけたとしてもはたしてその人が復讐の相手なのかがわからないわけです。
そこでゼヴはルディを見つけたら、当時のアウシュヴィッツの話題などをして相手の出方を探るのです。
あるルディには、「アウシュヴィッツにいたことはあるか?」と直接的に聞いてしまったりもしています。
そのルディが「いたよ。」と答えたことに対してゼヴはどうするのか?

また別のルディの家を訪れたときは、そのルディはすでになくなっており、その息子ジョンが対応してくれます。父親の友人だと偽ったゼヴを歓迎するジョンでしたが、ゼヴが話したクリスタル・ナハト(ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害のきっかけとなった事件)のことに異常なまでに興味を示すジョンに違和感を覚えます。やがてこのルディはナチスのコックとして働いており、その息子のジョンもナチス信奉者であることが分かります。
ゼヴはどうなるのか?

そしていよいよ復讐の相手であるルディの家にたどり着くわけですが、そこは立派な家で娘や孫と幸せに暮らしているようでした。
ルディがくるまでその家にあったピアノに目をやるゼヴ。やがてゼヴはピアノを慣れた手つきで演奏します。
曲は、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」の一節でした・・・。

といった流れですが、とにかく本作は主人公の記憶が曖昧である、というのが肝となっています。その原因となっているのは認知症ですが、認知症は完全に記憶がなくなるというわけではありませんし、状態の良いときは極めて鮮明に記憶を思い出したりすることもあります。
その危うさこそがまさに本作のサスペンスフルな展開に一役買っていると言えます。

そうして迎える衝撃のラストはぜひ自分の目で確かめてほしいと思います。
道中でところどころに結末につながる展開が描かれているのも極めて技巧的な緻密な作品であるとも言えます。

最後に、邦題こそ「手紙は憶えている」となっていますが、原題では単に「Remember」のみになっています。
ぜひ、映画をご鑑賞後に、この原題の意味を考えてみることをオススメします。
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すぷーとにく0107

Author:すぷーとにく0107
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中の人は、北海道は札幌市在住です。
映画館で年間200本は映画を観ます。
当ブログでは、映画のレビューをしつつ、勉強している心理学ネタでも書いていけたらいいなと思っています。

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