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「PK」感想。


(公式HPより引用)

[story]
留学中に失恋をし、傷心の気持ちを吹き飛ばそうとテレビディレクターとして奮闘しているジャグー(アヌシュカ・シャルマ)は、ある時、黄色いヘルメットに大きなラジカセを持った不思議な男(アーミル・カーン)と出会う。彼はまわりからPK(=酔っぱらい)と呼ばれ、「神様、行方不明」と書かれたチラシを配っていた。取材のネタになるとPKのことを調べ始めたジャグーは、PKが自分は宇宙人で自分の星に帰るために必要なリモコンを取り戻すために神様を探しているというのだが・・・。

日本でもヒットした「きっと、うまくいく」のラージクマール・ヒラニ監督とアーミル・カーン主演のコンビでおくる社会派コメディー。

インドと言えば、年間の制作本数がハリウッドを擁するアメリカよりも多いということは以前から話題でしたが、かつてのインド映画と言えば、マサラ・ムービーと呼ばれ、「ムトゥ 踊るマハラジャ」に代表されるように、コテコテのインド人たちがすきあらば軽快な音楽に合わせて踊り歌うというストーリー云々は置いておいてとにかく娯楽性のみを極限まで追求したタイプの作品が大半でした。少なくとも日本で見られるものとしては。

その流れに大きな変化を与えたのは、「トレイン・スポッティング」のダニー・ボイル監督によるアカデミー賞受賞作「スラムドッグ$ミリオネア」でしょう。
彼はインドのムンバイを舞台にスラムで生まれながらもたくましく成長し、幼馴染を助けるために全国放送のクイズ番組に参加する姿を描いています。
「トレイン・スポッティング」で一世風靡しながらもハリウッドでは成功しなかった彼が、ハリウッドを離れて作り上げた傑作が評価されるのだからなんとも皮肉なものです。

しかし、それ以降、インド映画は徐々に浸透を見せていくことになります。
上記の「きっと、うまくいく」や、「マダム・イン・ニューヨーク」「バルフィ!人生に唄えば」など、ドラマとして評価の高い作品も注目されるようになります。

さて、本作に話を戻しますが、テーマはズバリ、宗教。
インドでは8割近くがヒンドゥー教徒で、ついでイスラム教徒、キリスト教徒、それ以外といった割合となっています。
PKは自分の星に帰るために必要なリモコンを探す過程で、神様を探すことになりますが、宗教そのものがたくさんあるばかりか、同じ宗教でも宗派や微妙な違いがあることに気がつくのです。
映画では、それぞれが独特な礼拝や巡礼の方法を見せていて、PKの目からではなくとも思わず笑ってしまうようなものも存在します。

ネタによっては非常に不謹慎なものもあって、宗教的な縛りの強いインドにおいては公開反対運動なんかもあったようですが、本作はあくまで風変わりな宇宙人の目からみた社会ということでうまく批判をそらしているようにも思いました。

PKの星では誰も服を着ていないから、服装や見かけで人を判断しません。これは各宗派の信者の服を入替えたら、神様の使いである神官でも判別できなかったシーンに示されています。

PKの星では相手の心が読めるから、嘘をつく必要がありません。
これがPKの率直な性格にもつながっていくのですが、「人はなぜウソを付くのか?」という疑問は素敵な着地点を見せてくれます。これはぜひ本編を見て確かめてもらいたいです。

本作は決して宗教や神の存在そのものを否定しているわけではありません。
終盤のPKのスピーチにもあるように、誰にでも信仰心はあって、それぞれの神様に祈るのは自由であり、そこにビジネスや利権が絡んでくるのがおかしいという話なのです。

本作は宗教的な(それも批判的な目線の)要素も確かにあるのですが、人間ドラマとしてのクオリティーが非常に高いのも魅力となっています。
深く考えずにPKの風変わりな行動に笑って泣いて、そんな楽しみ方もできる作品でした。
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Author:すぷーとにく0107
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映画館で年間200本は映画を観ます。
当ブログでは、映画のレビューをしつつ、勉強している心理学ネタでも書いていけたらいいなと思っています。

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