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「3月のライオン」前編・後編 感想。


(公式HPより引用)

[story]
(前編) 桐山零(神木隆之介)は、9歳の時に両親を事故で亡くし、父親の友人でプロ棋士の幸田柾近(豊川悦司)に引き取られる。そこで将棋の才能を開花させた零だったが、同じく将棋の教育を受けていた幸田の実の娘・香子(有村架純)との関係が悪化し、零は一人暮らしを始めることにする。慣れない生活のなかで倒れてしまった零は、通りがかった女性・川本あかり(倉科カナ)に助けられ、川本家の人々との交流が始まるのだが・・・。

(後編) 零が川本家と出会ってから1年、再び獅子王戦トーナメントに向けて準備をしていた。幸田柾近は引きこもりになっている息子とのもみ合いでケガをし入院、香子もプロ棋士・後藤(伊藤英明)との不倫関係が続いていた。一方、川本家では次女のひなた(清原果耶)が学校でいじめのターゲットになってしまう。さらには家を出ていった父親( 伊勢谷友介)が再び家に戻ってきて家族で暮らそうと言ってくるのだが・・・。

羽海野チカの同名コミックを前後編に分けて実写映画化。
監督は「るろうに剣心」「ミュージアム」の大友啓史。

大友監督は今日本でも指折り数えられるヒットメーカーの一人とも言われていますが、その監督作の個人的な評価としては、「プラチナデータ」→微妙、「るろうに剣心 京都大火編 」→面白い!、「るろうに剣心 伝説の最期編」→あれ?、「秘密 THE TOP SECRET 」→うーん・・・、「ミュージアム」→うーん、と来ての本作なので、まあ言っちゃえば、「るろ剣」の一発屋という印象でした。(;・∀・)

本作も大人気の原作だけにどうなっているのか・・・。

そして、本作は前編・後編と2部作で描かれています。
同時期に公開されていた「サクラダリセット」もそうですが、前編・後編の功罪はすでに「64 -ロクヨン- 」感想。の記事で書いておりますので、興味がある方はぜひそちらも読んでいただくとして、果たして本作は1粒で2度美味しいとなるのか、尻切れトンボになってしまうのか・・・。

キャストについて

キャスト面で言えばほぼ文句なしです。
プロ棋士の一人、島田開役の佐々木蔵之介は原作の時点で想定して書かれていたということもあるのでうり二つなのは当然でしょうが、主役の桐山零役の神木隆之介もイメージ通りだし、川本家の面々の温かい雰囲気が出ていて良いと思います。
同監督の「るろうに剣心」もキャストは100点に近いと思われますし、キャスティングだけなら大友監督作はハズレなしかもしれませんね。

原作との相違について

ストーリーの流れは原作のとおりではあるんですが、大きく違うのが、川本家と幸田家の扱い方の比重ですね。
原作ではかつて育ててもらった幸田家とのエピソードはそれほど大きくありません。零が結果的には幸田家の人々を苦しめてしまったことに負い目を感じているということを描く程度で、それが川本家の人々との交流によって癒やされていくというその後の展開の方が多くなっています。
映画版の前編では幸田家の、とりわけ長女の香子とのエピソードが多く、彼女も頻繁に登場しては零にからみ、幸田家は出会いとちょっとした交流という割合になっています。
この変更が意図的なものなのか、それともキャストが有村架純で売れっ子だから登場シーンが伸ばされているのかはともかく、原作ファンからするとアンバランスな印象です。

それから、ひなたの初恋の相手で野球部の高橋くんや、負けたら引退すると宣言したおじいちゃんプロ棋士の松永名人、そして放課後学校に一人でいる零に先生が無理やり友だちにしたような野口と科学部などは全く登場しません。
これらのキャラクターはそれほど本筋と関係がないために尺の都合で外したというのが大筋でしょうが、これらのキャラクターのシーンはややナンセンスとも言えるレベルのコメディーシーンになっているため、ともすれば深刻なドラマになりそうな世界をゆるい空気で包む緩衝材のような役割になっているので、映画版にはそれがない、つまりは心の安らぐ瞬間が少なくなっています。
川本家のネコもこのコメディーシーンを演出する重要なキャラですが映画では一応ネコを飼っているだけで特にフィーチャーされることはありません。
これに加えて上記のバランスの改変により、本作は圧倒的に重たい青春物語になっているわけです。

しかし、この改変が、後編では生きてくるのです。
後編ではそれぞれの登場人物が、それぞれの成長を見せてくれます。
川本家の次女、ひかりは学校でいじめに遭っていたのですが、それに立ち向かうことを決意します。
そして、川本家の前に、出ていったあかりたちの父親が戻ってきて一緒に暮らそうと言ってきます。そこに居合わせた零は、川本家の人々を守ろうと突飛な提案を申し出るわけですが、結局はあかりやひかりたちが自分たちで父親との決別を選択します。

その姿を見た零も、自ら強くなることを誓います。
島田が主宰する勉強会で将棋の研究をすすめるようになり、これまで勝てなかった後藤との再戦に備えます。
そして幸田家との確執から逃げるのではなく、立ち向かう勇気を持ちます。
幸田家の長男・歩もかつては香子や零と一緒にプロ棋士を目指すべく教育されていたのですが、零との実力差を知ってしまい、零とあからさまに衝突している香子とは対照的に、歩は引きこもっていました。
零はそんな歩に対して、獅子王戦の決勝戦へ招待するのです。これはかつて歩が零に言っていたことでした。

後藤もまた、長らく入院していた妻が亡くなり、さらには香子との関係を清算します。これは全てを将棋にかける決意の現れとも取れます。
一方の香子も後藤との不倫関係が終わり、彼女もまた自分の道を歩んでいくような表情をしていました。

他にもいろいろありますが、それぞれの人物の成長物語としての完成度は高く、前編で蒔いた種が見事に結実した作品だとは思いました。
ただ、残念ながら話題作で人気コミックが原作の割には興行的には芳しい成績とは言えません。

その要因としては、前編で原作とのバランス感の違いが大きく、原作ファンはそもそも見ていないか、前編で失望してしまった可能性があること。原作ファンじゃない人にとっても、シリアスな部分にシフトした作風で重たいストーリーが受け付けなかったことがあるのではないでしょうか。
いずれにしても、後編を見にいくということには繋がらなくなってしまいます。

このあたり「3月のライオン」を持ってしても前編後編作の難しさが出てしまったのかなという印象でした。
「3月のライオン」でこれだと、「トモダチゲーム」の方がもっと厳しい状況な気がして、前編見た身としては戦々恐々としているのですが・・・(;・∀・)
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すぷーとにく0107

Author:すぷーとにく0107
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中の人は、北海道は札幌市在住です。
映画館で年間200本は映画を観ます。
当ブログでは、映画のレビューをしつつ、勉強している心理学ネタでも書いていけたらいいなと思っています。

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