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「暗黒女子」感想。


(公式HPより引用)

[story]
ミッション系の女子校・聖母マリア女子高等学院。学院経営者の娘で学業優秀、容姿端麗で全校生徒の憧れだった白石いつみ(飯豊まりえ)が謎の死を遂げる。彼女が会長を務めていた文学サークルでは、副会長の澄川小百合(清水富美加)が、メンバーがそれぞれ自作した小説を朗読する定例会のテーマを、「いつみの死」に決定する。それぞれのメンバーが書いた小説には、いつみの死がメンバーの誰かによるものだと示唆する内容が含まれていて・・・。

秋吉理香子の同名小説の映画化です。
監督は、「MARS~ただ、君を愛してる~ 」の耶雲哉治。

読んでイヤな気持ちになる最悪の結末だが、後味が悪ければ悪いほど"クセ"になってしまう魅惑のミステリー=イヤミスとして話題になっていたそうですが、自分は映画化されるまで知りませんでした。そんなわけで原作は未読です。

映画の予告では、衝撃のラスト24分!と大々的に謳っていたので、印象に残っている人も多いのではないでしょうか?
自分は個人的にはこういう謳い文句には散々裏切られ続けてきている印象があるので好きじゃないんですけどね。
もし仮に衝撃のラストだったとしても、その事実を知らないほうが楽しめるじゃないですか。
何かどんでん返し的な展開があるんだろうなあ、ってなっちゃいますからね。

ただ、こんな予告の云々を吹き飛ばすぐらいの衝撃のニュースが出てしまったので、だいぶこの印象は薄れたかもしれませんね。
まさかの出家騒動でしたからね・・・。

映画は、文学サークルの定例会で、メンバーの一人一人が朗読をするという形式で、この一話一話がオムニバスのような形で映し出されていくので、テンポよく進んでいる印象です。ですので当ブログでも同様の構成で記載していきたいと思います。

1年A組 二谷美礼「太陽のような人」

文学サークル唯一の1年生メンバーである二谷美礼(平祐奈)は、家は貧乏だったが成績優秀だったので、この学校に入学することはできたものの、周りの雰囲気に馴染めず孤立していました。
そんな彼女に声をかけたのがいつみで、以降、家庭教師の仕事を紹介してくれたり、文学サークルにも招待してくれたりと、特別な存在として慕っていきます。
ある時、いつみは美礼に悩みを打ち明けます。
それは、いつみの父親が文学サークルのメンバーの一人・志夜とただならぬ関係なのではないかということでした。
彼女はいつみから信頼の証として「すずらんの髪留め」をもらったが、その後、いつみは学校の屋上から転落死してしまう。
手には、すずらんが握りしめられていた・・・。

2年B組 小南あかね「マカロナージュ」

小南あかね(小島梨里杏)は家が料亭をしていたが、しきたりによって女性には後を継がせることができない。そのため、和食ではなく洋菓子作りにはまっていた彼女は、ある時、校内新聞に自分の書いた読書感想文が載ったことで、いつみに話しかけられる。彼女に文学サークルのサロンに連れてこられた彼女は、そこに素晴らしいキッチンがあると知り、サークルの集まりの際には手作りのお菓子を振る舞っていました。そんなある日、あかねはいづみから悩みを相談されます。それは美礼が家庭教師で家に来るようになってからいろいろな物がなくなっているということで、ついには祖母の形見だった「すずらんの髪留め」もなくなってしまったという。いつみは意を決して美礼と話をすると言っていたのだが、そのまま学校の屋上から転落死してしまう。
手には、すずらんが握りしめられていた・・・。

留学生 ディアナ・デチェヴァ「女神の祈り」

ブルガリア人のディアナ・デチェヴァ(玉城ティナ)は、いつみがディアナの家にホームステイしたことがきっかけで出会い、すっかり彼女に夢中になってしまった。しかし、交換留学で日本に行くのは、双子の姉妹のエマに決まっていた。ところが、エマが不慮の事故により急きょディアナが日本に来ることになる。外国人ということで戸惑いもあった彼女だったが、いつみが優しく受け入れてくれ、さらには文学サークルにも招待される。その時にあかねとも挨拶をするが、彼女の腕にすずらんのような形のやけどを発見する。あかねの家の料亭は火事で全焼してしまったことを知ると、彼女への疑惑が強まっていくディアナ。さらにはいつみとの関係にも疑問を抱くようになったが、そんなさなか、いつみが学校の屋上から転落死してしまう。
手には、すずらんが握りしめられていた・・・。

2年C組 高岡志夜「紅い花」

高岡志夜(清野菜名)は在学中に書いた小説が賞を受賞し、すでに作家として話題になっていた。それがいつみの目に止まり、文学サークルでも作品を書くことになった。いつみは志夜の小説を翻訳して海外でも出版したいと願うが、志夜は気が進まないのか頑なに断っていた。そんな中、ディアナが留学生としてやってくる。彼女の見た目が志夜の読んでいた本に出てくるヴァンパイアにそっくりで彼女は驚く。ディアナは花壇にすずらんを植え、少しでもブルガリアのことを知ってもらおうと考えたが、いつみによると、来年以降は留学生を呼ばないことになったという。志夜がディアナに疑念を抱いている中、いつみが学校の屋上から転落死してしまう。
手には、すずらんが握りしめられていた・・・。

4者4様のエピソードを小説と言うかたちで語っていますが、どのエピソードでも、いつみは文学サークルのメンバーの誰かに殺されたことを示唆しています。
そしてそれが絶妙に食い違っているのです。
このあたりは芥川龍之介の「藪の中」のように、複数の視点から1つの事件―いつみの転落死を描いていて、それぞれが殺害の動機もあるというのがミソですね。
一体彼女たちのうち、誰が本当のことを言っているのか、誰が嘘をついているのか?
そんな時に、今までは進行に徹していた小百合(清水富美加)が朗読をする番が来るのです。
しかし、彼女は自作の小説ではなく、いつみが生前に書いた小説を読み始めるのでした・・・。

ここから真実が明らかになっていく過程が描かれていくのですが、コレ以上はぜひ映画の方を見て、確かめていただきたいと思います。

1ヶ所気になる点があったのは、上記のエピソードにあるように、いつみが手に握っていたすずらんがいわゆるダイイング・メッセージとして用いられており、それぞれにすずらんにまつわる何かがあるのですが、1人だけ、すずらんネタが2つあるんですよね。
そして真実が明らかになった時も1人1人の行動の辻褄が合わなくなってしまう部分が出てくるんですよ。

ネットで調べたところ、この文学サークルにはもう1人いたらしいのですが、映画化にあたりその1人の存在をまるまるカットしているようですね。そのせいで、文字通り辻褄が合わなくなってしまうところがでてきたみたいです。これはぜひ原作をチェックしたいところですね。

映画全体としての雰囲気は非常に素晴らしいです。
ミッション系の女子校が舞台というと、湊かなえ原作の「少女」もそうでしたが、男子禁制、お嬢様、しかも本作では文学サークルというごくごく限られた人たちの集まりということで、その雰囲気だけでも見る価値があります。

キャストも素晴らしいですが、圧倒的な存在感を放っているのは小百合役の清水富美加ですね。
彼女は本作の語り部であり、いつみ亡き後の文学サークルの部長でもあり、そして唯一の真実を知る者というキャラクターなので、他のメンバーと一線を画した存在です。
他のメンバーが動揺しても眉一つ動かさない冷静さを持っていて、それが映画の世界にマッチしています。
今後は一般の映画では見られないのがつくづく残念です。
ぜひその姿を目に焼き付けておきましょう。
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すぷーとにく0107

Author:すぷーとにく0107
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中の人は、北海道は札幌市在住です。
映画館で年間200本は映画を観ます。
当ブログでは、映画のレビューをしつつ、勉強している心理学ネタでも書いていけたらいいなと思っています。

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