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「暗黒女子」から考える自己愛性パーソナリティ障害



注!本記事には、「暗黒女子」のネタバレがうっすらと含まれております。



「暗黒女子」では、ミッション系の女子校を舞台に、学校の経営者の娘で、学業優秀、容姿端麗で全校生徒の憧れだった白石いつみが謎の死を遂げるところから物語は始まります。

そして、彼女への餞として、彼女が作った文学サークルで、メンバーが一人一人、「いつみの死」というテーマで自作の小説を発表することになります。

その朗読会で読まれた小説は、いつみがこのサークルのメンバーの誰かに殺された内容を示唆するものでした・・・。


ということで、本作は、「誰がいつみを殺したのか」が焦点になってくるわけですが、上記のように、いつみは学校の他の生徒全てから憧れの存在で、常に周りからの注目と羨望を浴びている状況でした。
しかし、それだけでは彼女にとって不十分で、自分が主役であり続けるために、周りのすべての人たちを脇役とみなしていたのです。

自己中心的だとか、うぬぼれだとか、そういう表現は一般的な性格特性を表す言葉として用いられますが、これが病的なレベルになると、自己愛性パーソナリティ障害(Narcissistic personality disorder; NPD)と呼びます。

これは、Kohut(1968)により初めて精神的な病理として提唱され、1980年の精神障害の診断と統計マニュアル(DSM-Ⅲ)に掲載されると、広く認知されるようになりました。

現在のDSM-Ⅳ-TR(アメリカ精神医学会, 2014)では、以下のように定義されています。

誇大性(空想または行動における)、賛美されたい欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになるとされています。以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示されるものです。

1. 自分が重要であるという誇大な感覚
2. 限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想への固執
3. 自分が特別で独特な存在であり、特別な対象だけがそれを理解しうるという盲信
4. 過剰な賛美への希求
5. 特権意識
6. 対人関係における相手の不当な利用
7. 共感の欠如
8. 他者への嫉妬、または他者が自分に嫉妬しているという思い込み
9. 尊大で傲慢な行動、または態度


うーん、いつみに当てはまっているような気もしますね。

もちろん、ナルシストなタイプの人間は少なからずいて、その誰もが病的なレベルというわけではありませんが、これが苦痛を伴ったり何らかの機能障害をもたらすような場合には要注意ということです。

あなたの周りにはいませんか・・・?


[引用]
アメリカ精神医学会(2014). DSM-IV-TR 精神疾患の診断・統計マニュアル

Kohut, H.(1968). The Psychoanalytic Treatment of Narcissistic Personality Disorders: Outline of a Systematic Approach.
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Author:すぷーとにく0107
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当ブログでは、映画のレビューをしつつ、勉強している心理学ネタでも書いていけたらいいなと思っています。

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