FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「夜は短し歩けよ乙女」感想。


(公式HPより引用)

[story]
京都の大学で冴えない青春を送る先輩(星野源)は、サークルの後輩である黒髪の乙女(花澤香菜)に恋をし、「なるべく、かのじょの、めにとまる」ナカメ作戦を実行していた。しかし、天真爛漫で好奇心旺盛な乙女が、京都の街で出会う奇妙な人たちと摩訶不思議な出来事に、先輩も巻き込まれて行くのだが・・・。

森見登美彦の同名小説のアニメ映画。
監督は、「MIND GAME マインド・ゲーム」「ピンポン THE ANIMATION」の鬼才・湯浅政明。

森見登美彦の同名小説は、個人的には五本の指に入るぐらいの傑作小説だと思っていて、それだけ思い入れのある原作小説だから映画化となると、見たいような見たくないような複雑な気持ちになるのですが、そこは、同じく森見登美彦原作でアニメ化されていた「四畳半神話体系」の制作陣が本作も担当ということで、これは一安心ということで見に行きました。

キャラクター原案は森見登美彦の本のデザインもしている中村佑介だし、主題歌もASIAN KUNG-FU GENERATIONだし、おまけにアジカンのジャケットデザインのキャラクターも中村佑介なので、いかに親和性が高いかは分かってもらえるかと思います。

とはいえ、原作はとにかくぶっとんだキャラのオンパレードなので、そのまま映画化するだけでもお腹いっぱいになりそうなのに、その雰囲気や世界観を映像で表現することが可能なのかに注目していました。

基本的な構成は、黒髪の乙女が遭遇する人たちや不思議な出来事と、その彼女に横恋慕している先輩が巻き込まれる騒動を描くというもので、その一つ一つのエピソードが実に個性的なのが魅力だと思っています。

例えば、乙女が途中で遭遇する詭弁をぶつけ合う詭弁論部という団体がいるのですが、そこで部員たちの名物となっているのが詭弁踊り。これどうやって映像化するんだろう?って思ってたら、まさにコレ!という形で再現してくれました(原作者の思惑はわかりませんけど)。

湯浅監督の造形を留めない変幻自在なキャラクターの動きがまさに活かされていると言えるでしょう。そしてこれが現実にいながらも異世界感を演出することにも一役買っています。

原作と映画の違いというところで言うと、まず1点目は、黒髪の乙女が探している「ラ・タ・タ・タム」という絵本があります。
これはかつて黒髪の乙女が持っていたのにいつしかなくしてしまっていたもので、原作ではナカメ作戦の1エピソードにすぎない印象だったのですが、映画では先輩と乙女の関係を示すキーアイテムとなっています。

2点目としては、原作でもわりと中心に描かれている学校祭が、映画版では、その一催しであるゲリラ演劇「偏屈王」に絞られています。これはパンツ番長の恋の物語を描いているのですが、原作よりもミュージカル調にしていて映画映えするということもあるでしょうし、尺的な問題もあってこのエピソードに絞ったのかもしれませんね。

そして、3点目は、原作では春夏秋冬の4つの季節をそれぞれ章にして描いていたのですが、本作はなんと、それを一夜の物語にまとめ上げているのです。
一晩にしてはいろんなことが起こり過ぎな印象もありますが、その分全体の疾走感につながっていますし、やはりこれがある種のファンタジーであるととらえることも容易になります。
そして何より、このタイトルなのだから、夢のような一夜であるというのもうなずける話ではないですか。

原作の世界観を残しながらも、単に原作をトレースするだけではなく、むしろ原作以上にストーリーや展開、設定に深みをもたらしたのはやはり湯浅監督はじめ、制作陣の原作への愛と映画化への切なる思いの結晶なのではないでしょうか。

2016年の豊作すぎるアニメ映画界に続けとばかりに、今年も期待作が目白押しですね。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

すぷーとにく0107

Author:すぷーとにく0107
FC2ブログへようこそ!
中の人は、北海道は札幌市在住です。
映画館で年間200本は映画を観ます。
当ブログでは、映画のレビューをしつつ、勉強している心理学ネタでも書いていけたらいいなと思っています。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスカウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。