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「無限の住人」感想。


(公式HPより引用)

[story]
逸刀流を名乗る剣士たちに両親を殺され、復讐を誓う少女・凛(杉咲花)は、謎の老婆から、不死身の侍、万次(木村拓哉)の存在を知らされる。妹の面影を残す凛の復讐に手を貸すこととなった万次は、彼らの前に現れた逸刀流の剣士たちと戦い続け、ついには逸刀流当主、天津影久(福士蒼汰)のもとへたどり着くのだが・・・。

「月刊アフタヌーン」に長期連載されていた沙村広明の同名コミックを、「十三人の刺客」「テラフォーマーズ」の三池崇史監督により実写映画化されたのが本作です。

三池監督といえば、竹内力や哀川翔主演のVシネマで頭角を現し、「妖怪大戦争」「十三人の刺客」といった話題作も多く、深キョンのドロンジョが話題になった「ヤッターマン」も監督していますが、最近は漫画原作の映画化が多いような印象ですね。
上記の「テラフォーマーズ」もそうですが、「クローズ」や「神さまの言うとおり」、「土竜の唄」なんかも監督しています。
良くも悪くも何でも屋という印象なのですが、最近のフィルモグラフィーはどうも・・・。

その上、SMAP解散騒動に揺れるまさに渦中にいた木村拓哉が主演とあって、公開前から何かと話題になっていた印象です。

自分は映画鑑賞時は原作は未読だったのですが、このたび全巻読破しましたので、未読時の感想、読後の感想をそれぞれ書いていきたいと思います。

映画はオープニングで、万次が不死となるきっかけのエピソードが描かれます。旗本を斬り追われる身となっていた万次が、司戸(金子賢)率いる幕府に雇われた浪人衆によって妹・町(杉咲花[2役])を人質にされてしまいます。敵は全て斬り伏せたものの町は殺され、自分も息も絶え絶えになっていました。そこに謎の老婆・比丘尼が現れ、"血仙蟲"という寄生虫を体内に入れられます。この虫によって斬り落とされた腕が再生し、万次は不死身となります。

と、ここまでがオープニングなのですが、長い!
その上、万次が不死であること、妹の町が殺されたことも観ている人がわかってしまうのはどうかと思います。
万次が50年後に凛と出会った時の驚きが感じられなくなってしまうので、この編集にはいささか疑問でした。

その後、凛は万次とともに逸刀流の剣士たちへの復讐の旅に赴くことになるのですが、逸刀流として登場してくる黒衣鯖人(北村一輝)、凶戴斗(満島真之介)、閑馬永空(市川海老蔵)らとの戦いは、彼らのキャラ(オリジナルも演者も)はかなり個性的なのですが、肝心の戦いとなると、万次は不死を利用して、あえて斬られて、相手が油断したところを斬る、という戦法ばかりなので、非常に単調になってしまっています。
その上、映像も暗く、カメラもあえてなのか手持ちが多くブレブレなのが残念でした。
ラストに万次、凛、そして天津影久と同じく逸刀流の紅一点・乙橘槇絵(戸田恵梨香)が幕府軍300人との斬り合いをするというのがラストのアクションになるのですが、人数規模では大きくなっているものの、オープニングほどのインパクトがないのも残念な印象でした。

それではストーリーの方はというと、残念ながらそちらも十分とは言い難いですね。
万次、凛が逸刀流の剣士を追う、これがメインの流れですが、逸刀流は幕府側からも狙われています。
これは、実は幕府側が逸刀流を指南役にすると偽り、不穏分子として根絶やしにしようという謀略によるものなのですが、逸刀流の背景があまり出てこないので、なぜそこまで仕官にこだわるのかといった部分が曖昧でした。

キャストについては、特にキムタクはSMAP解散騒動でもそうですがいろいろと悪役に祭り上げられている印象があり、本作の公開時も決して褒められた評価ではありませんでしたが、なんだかんだで絵になるのはキムタクならではかと思いました。万次も清廉潔白なキャラではないので、その部分も一致していますしね。

結局、キャラが多く、それぞれの背景や設定が説明不足なために、登場しては戦って退場をポンポン繰り返す作品になってしまっているのが問題点でしょう。ただこれは30巻もの原作を2時間そこそこの1本の映画にまとめようとしている時点でどだい無理な話で、監督が悪い、脚本が悪い、キャストが悪いと何か一つを責められるというものではない気もしますね。

というのが、映画を観終わった時の感想でした。

その後、原作を読んでいろいろと補完できた結果として、やはり映画は残念なできだったなあと思ってしまいました(苦笑)。

とりわけ、万次の再生能力を活かした場面があまりないのが問題点ですね。
映画では全カットになっていますが、原作では川上新夜という逸刀流の剣士との戦いがあります。
彼は今はお面を作る職人として息子と2人ほそぼそと暮らしているのですが、凛の両親の殺害の中心的人物の一人でした。
ところが、その事実を知る前に凛は新夜の息子・練造と仲良くなってしまっているのです。結果的に万次は新夜を斬り伏せますが、今度は万次が練造の仇敵となってしまうわけです。
この復讐の連鎖を止めるために、凛と万次が一芝居うつわけですが、ここで万次の不死の体がうまく使われています。
このシーンは、万次の不死の活用だけでなく、逸刀流が単なる悪党だけではないということ、凛が復讐とは何なのかを自問自答するターニングポイントになっているのですが、映画では全く描かれていないのが残念です。

他にも、罪の赦免として幕府の手先として逸刀流の行く手を追う無骸流として、尸良(市原隼人)、百琳(栗山千明)、偽一といった面々がいるのですが、映画では、尸良はかなり目立っていますが、百琳と偽一はほとんどモブキャラ扱いになっています。原作では琳や万次と行動をともにする時間も多く、ストーリーにもがっつり関わっていて重要キャラのはずなんですが、やはり尺の問題ということでしょうか。

それ以外にも、万次が幕府に捕らえられ人体実験に使われるあたりのエピソードなども省かれており、原作ファンとしてはかなり不満の残るできでしょうね。

キャストは、キムタクと杉咲花が思いっきり現代語なことさえ気にならなければ軒並み良かった印象です。
市原隼人の容赦ない悪党っぷり、北村一輝のぶっ飛んでいるキャラクター、市川海老蔵の得体の知れない不気味さ、それらは存分に味わえます。

そして、戸田恵梨香は独特な着物姿なので、美しいおみ足が見え隠れするんですよね。もうなんか、本当にありがとうございました。

ということで、原作ファンにはあまりおすすめできませんが、キャストの誰かに思い入れがある人なら満足できるのではないかと思います。

三池監督はこの後、撮影前から原作ファンからの怒号が飛んできそうな「ジョジョの奇妙な冒険」の実写化も監督しているので、鋼のメンタルを持っていると言わざるを得ませんね・・・。
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すぷーとにく0107

Author:すぷーとにく0107
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中の人は、北海道は札幌市在住です。
映画館で年間200本は映画を観ます。
当ブログでは、映画のレビューをしつつ、勉強している心理学ネタでも書いていけたらいいなと思っています。

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