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「ルドルフとイッパイアッテナ」から考える猫の帰巣本能



「ルドルフとイッパイアッテナ」では、ルドルフが長距離トラックの荷台に乗ってしまい、そのまま家から遠く離れた東京に来てしまうのですが、本作のルドルフにかぎらず、飼い猫や飼い犬が外に出ていっていなくなってしまうということはたくさんあります。

そんな時、迷子になってしまった犬や猫は家に帰ってくることができるのでしょうか?海外のニュースなどで、迷子になってしまった犬や猫が何100kmもの距離が離れていたにも関わらず帰ってきたということが取り上げられていたりします。

動物が生まれながらにして持っている生得的な帰巣性のことを帰巣本能と言います。
これには生まれながらにして持っている方向感覚が優れているという説もあれば、嗅覚で自分のいた場所を追跡することができるという説もあります。

Herrick(1922)では、子猫を産んだばかりの母猫を、車で数km離れたところに連れていき、そこから家の戻ってこられるかを実験しました。
その結果、8回中7回は家に戻ってこれたとのことです。
戻ってこられた7回は設定距離が家から1.6~7.4kmで、唯一戻ってこられなかった8回目は、家からの距離が26.5kmと、かなり離れた場合でした。
また、8回の実験中4回は、離した途端に家の方角に向かって歩き出したそうです。
母猫を実験に使っているのは、産んだばかりの子どもの元へ戻りたいという欲求が働くと予想されたからで、まさにその通りの結果になっているのだから驚きです。

Precht & Lindenlaub(1954)では、猫を自宅から離れたところに設置した迷路に入れ、どの出口から出るかを観察したところ、迷路が自宅から5km以内の場所にあるときは、60%の確率で家の方向を向いている出口から出てきたという結果になりました。
また自宅と迷路を往復した経験のある猫ほど成績がよく、反対に、実験室で育てられた若い猫では成績が悪くなったそうです。
つまりは、猫も明確な方向感覚を有しており、かつ経験によって帰巣行動が変わってくるとも言えるようです。

「ルドルフとイッパイアッテナ」では、東京から岐阜という長距離移動を実現しているのですから、やはりタダモノではないようですね。

ただし、迷子になって保健所に収容されてしまった猫が飼い主のもとへ戻される割合は、犬よりもずっと低くなっています。
猫の帰巣本能に頼らずに、飼い主がしっかりと責任を持つことが重要ですね。

[引用]
Herrick, F. H.(1922). Homing Powers of the Cat. The Scientific Monthly, 14, 525-539.

Precht, H. & Lindenlaub., E.(1954). Uber das Heimfindevermogen von Saugetieren. I. Versuche an Katzen. Z. Tierpsychologie, 11, 485.
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映画館で年間200本は映画を観ます。
当ブログでは、映画のレビューをしつつ、勉強している心理学ネタでも書いていけたらいいなと思っています。

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