「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」から考えるレジリエンスの力



「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」では、決して特別な力を持つわけではない主人公たちが、圧倒的な勢力の帝国軍に立ち向かっていきましたが、なぜあのような状況下においてもあきらめることなく作戦を遂行できたのでしょうか?

人の性格として様々な能力と関連付けて考えられるものがありますが、その中の1つに、レジリエンスというものがあります。
レジリエンスとは、外力による歪みを跳ね返す力という意味ですが、心理学用語では、「精神的回復力」「抵抗力」「復元力」「耐久力」などと訳されています。
このレジリエンスは個人差があると言われており、逆境に強い人、困難にくじけない人がレジリエンスが高いと言われています。

またレジリエンスは個人的要因の他にもソーシャルサポートなどの環境的要因も含まれるため、包括的に測定するのは難しいのですが、個人内のそれも心理学的要因に対象を絞った質問紙として、精神的回復力尺度(Adolescent Resilience Scale; ARS)というものがあります(小塩・中谷・金子・長峰, 2002)。
以下の21項目に対して、5件法(1:全くあてはまらない~5:とても当てはまる)で回答してみてください。

1 . 色々なことにチャレンジするのが好きだ
2 . 自分の感情をコントロールできる方だ
3 . 自分の未来にはきっといいことがあると思う
4 . 新しいことや珍しいことが好きだ
5 . 動揺しても,自分を落ち着かせることができる
6 . 将来の見通しは明るいと思う
7 . ものごとに対する興味や関心が強い方だ
8 . いつも冷静でいられるようこころがけている
9 . 自分の将来に希望をもっている
10. 私は色々なことを知りたいと思う
11. ねばり強い人間だと思う
12. 自分には将来の目標がある
13. 困難があっても,それは人生にとって価値のあるものだと思う
14. 気分転換がうまくできない方だ *
15. 自分の目標のために努力している
16. 慣れないことをするのは好きではない*
17. つらい出来事があると耐えられない *
18. 新しいことをやり始めるのはめんどうだ*
19. その日の気分によって行動が左右されやすい*
20. あきっぽい方だと思う*
21. 怒りを感じるとおさえられなくなる*


集計の前に、項目の最後に*印がついているものは逆転項目なので、評価を逆転(1ならば5、2ならば4・・・5ならば1)させてください。

集計は、1, 4, 7, 10, 13, 16, 18の平均を「新奇性追求」、2, 5, 8, 11, 14, 17, 19, 20, 21を「感情調整」、残りの3, 6, 9, 12, 15の平均を「肯定的な未来志向」とします。そしてその全体平均(合計値でも可)が、精神的回復力となりひいてはレジリエンスの高さを示す指標となります。

どれぐらいだと高い、低いと言えるかの指標は統一されていないようですが、過去の研究では、3尺度とも、3.5前後が平均となっているものが多いので、4以上だと明らかに高いと言えるかもしれません。

ぜひご自分でやってみてください。

もし高い人がいたら、あなたはレジスタンスに向いているかもしれませんよ。フォースとともにあらんことを!

[引用]
小塩真司・中谷素之・金子一史・長峰伸治 (2002). ネガティブな出来事からの立ち直りを導く心理的特性-精神的回復力尺度の作成- カウンセリング研究, 35, 57-65.

「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」感想。


(公式HPより引用)

[story]
家族と離れ離れになり孤独ながらもたくましく生きてきたジン(フェリシティ・ジョーンズ)のもとに、帝国軍に対抗する反乱軍が接触してくる。そこで父親のゲイレン(マッツ・ミケルセン)が帝国軍のもとで巨大宇宙船デス・スターの設計に関わってることを知らされたジンは、真相を突き止めるべく、反乱軍の将校、キャシアン(ディエゴ・ルナ)らとともに、帝国軍の元に乗り込みデス・スターの設計図を奪うというミッションに挑むのだが・・・。

映画史に燦然と輝く金字塔シリーズ「スター・ウォーズ」のアナザー・ストーリーで、シリーズ1作目の「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」につながる物語。

監督は、「モンスターズ/地球外生命体」「GODZILLA ゴジラ」のギャレス・エドワーズ。

2015年末に「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」が公開され、実に10年ぶりとなる本シリーズの続編には、多くのファンが期待とちょっぴりの不安を持って鑑賞したことでしょう。
監督のJ・J・エイブラムスによるこのエピソード7は、エピソード4の「スター・ウォーズ/ジェダイの復讐」の30年後の世界を描いており、主人公こそ違えど、ハン・ソロやレイア姫、チューバッカ、C3POにR2-D2とおなじみのキャラクターもしっかりと登場し、正統な続編として必要十分な作品だったと思っています。
ただ、「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」をオマージュというレベルを超えてトレースしすぎている印象もあり、それをスター・ウォーズらしさととらえるか、二番煎じにすぎないととらえるか微妙な部分もありました。

その1年後、2016年末に公開されたのが本作になるわけですが、こちらはスピンオフ的な位置づけということもあるのか、それとも監督のギャレス・エドワーズによるところが大きいのか、型破りなスター・ウォーズというのが正直な感想でした。

スター・ウォーズのオープニングと言えば!なあの独特のクロールタイトルも本作にはなく、ジェダイの騎士やレジスタンス、帝国軍など人智を超えたフォースの使い手たちが繰り広げる戦いとは対照的に、普通の人々の戦いになっています(といってもドニー・イェンとかいるから強そうではあるが)。
ヒーローの大活躍ではないから一つ一つの行動が命がけといった雰囲気に包まれているので、見ているコチラ側もハラハラします。

ビジュアル的にもスター・ウォーズというよりは一介の戦争映画のような様相を持っています。
象徴的なのがラストの攻防に出てくる海辺のシーン。スター・ウォーズの世界はどこか地球とはかけ離れた雰囲気があると思うんですが、本作は地球っぽさも残している印象で、スター・ウォーズというよりは、「プライベート・ライアン」とかの戦争シーンに近い印象です。

設定は惑星スカリフという場所になっていて、撮影はモルディブだそうです。天国のような場所で地獄のような絶望的な戦闘が繰り広げられているというのもなんとも皮肉なものですね。

スター・ウォーズらしさを体現するキャラとして出てきているのは、K-2SO。名前からしてもおなじみのロボットたちと同様なのですが、なんとも人間っぽいC-3POとは違い、ロボット特有の冷静さや合理的な部分を前面に出したようなキャラクターです。このキャラクターだからこそ後半のシーンでは・・・。

本作の時間軸としては、「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」の直前に当たります。エピソード4は「スター・ウォーズ」シリーズの第一弾として公開され、誰もの記憶に残っていると思いますが、「あれ?デス・スター弱くね?」ってのも同時に誰しもが一度は思ったことと思いますが、本作はその点についてのエクスキューズともなっています。

雰囲気や映像ではスター・ウォーズとは別物ながら、設定や展開でやはりスター・ウォーズだと痛感させられる作品となっています。

フォースとともにあらんことを!

「ソーセージ・パーティー」から考える人(おもに男性)はなぜ下ネタを好むのか?



まさかアカデミー賞関連の記事をソーセージではさんじゃうことになるとはね。
いや、ソーセージはさまれる側か。

・・・

コホン。
「ソーセージ・パーティー」では主人公のソーセージが立ち上がるところを描いていましたが、日本ではあまり公開規模が大きくありませんでしたが、全世界興収1億ドルを突破する特大ヒットを成し遂げています。

こんなにもお下劣な作品がなぜそこまで受けいれられたのか?
そんなわけで今日は人が下ネタを好む理由についてです。

Jewell & Brown(2013)は、200名の大学生を対象に、下ネタを言ったり聞いたりした経験があるかを調査したところ、男性では93.1%だったのに対し、女性では78.1%という割合でした。
また、誰かの体について話題にしたことがあるかについても、男性は75.0%、女性は53.9%とこちらでも男性の方がその割合が高くなっていました。
やはり男性の方が下ネタが好きなんですかね?
まあ、分からないでもないですけどね・・・(;・∀・)

バス(2002)は33ヵ国において男女それぞれが配偶者に求めるものは何か調査をしたところ、男性が女性に求めるものとして特徴的だったのが、ズバリ、貞操観念。
過去に恋愛や性的な経験がないほうが好まれるという結果でした。

自分の下ネタはOKでも女性側からされるのは嫌いということかもしれませんね。まあ、なんとも身勝手な結果という気がしないでもないですが、男なんてそんなもんです。


[引用]
デヴィッド・M. バス(2000). 女と男のだましあい―ヒトの性行動の進化. 草思社

Jewell, J. A. & Brown, C. S.(2013). Sexting, Catcalls, and Butt Slaps: How Gender Stereotypes and Perceived Group Norms Predict Sexualized Behavior. Sex Roles, 69, 594-604.

アカデミー賞2017雑感。



先日発表になった第89回アカデミー賞を予想結果とともに振り返りたいと思います。

作品賞

メッセージ
Fences
ハクソー・リッジ
最後の追跡
Hidden Figures
◎ラ・ラ・ランド
LION/ライオン 25年目のただいま
▲マンチェスター・バイ・ザ・シー
○ムーンライト

いやはや衝撃的なハプニングもありましたが、受賞は「ムーンライト」の方でした。
大本命視されていた「ラ・ラ・ランド」が受賞を逃したことは、やはりミュージカルの娯楽作で作品賞を受賞するのは難しいということを示していますね。
ただ、よく参考にしている映画ブロガーさんたちの評価もそこまで突き抜けていないということで不安要素もあったんですよね。
去年の「スポットライト」もそうでしたが、作品賞は多少地味でも良い作品に回る傾向が出てきたのかもしれません。

監督賞

◎デイミアン・チャゼル(ラ・ラ・ランド)
メル・ギブソン(ハクソー・リッジ)
○バリー・ジェンキンス(ムーンライト)
ケネス・ロナーガン(マンチェスター・バイ・ザ・シー)
ドゥニ・ヴィルヌーヴ(メッセージ)

ここは順調にデイミアン・チャゼルでしたか。
「セッション」に続く2本目の作品で監督賞、それも32歳8ヶ月ということで史上最年少受賞!記録更新も85年ぶりとの快挙!今後の作品も気になりますが、まずは「ラ・ラ・ランド」見ないと。

主演男優賞

◎ケイシー・アフレック(マンチェスター・バイ・ザ・シー)
アンドリュー・ガーフィールド(ハクソー・リッジ)
ライアン・ゴズリング(ラ・ラ・ランド)
▲ヴィゴ・モーテンセン(はじまりへの旅)
○デンゼル・ワシントン(Fences)

こちらも前哨戦の評判そのままにケイシー・アフレックが受賞。デンゼル・ワシントンはまたすぐに機会がありそうですし、3度めの受賞と慣れば完全なるレジェンドですからね。
授賞式ではデンゼル・ワシントンやアンドリュー・ガーフィールドも涙目での祝福だったそうでこういう結果は素晴らしいですね。

主演女優賞

○イザベル・ユペール(Elle)
ルース・ネッガ(ラビング 愛という名前のふたり)
ナタリー・ポートマン(ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命)
◎エマ・ストーン(ラ・ラ・ランド)
メリル・ストリープ(マダム・フローレンス! 夢見るふたり)

こちらも本命エマ・ストーンでした。
作品を象徴する華のある役どころということもあるし、「バードマン」でのノミネートも後押ししたということでしょう。

助演男優賞

◎マハーシャラ・アリ(ムーンライト)
ジェフ・ブリッジス(最後の追跡)
ルーカス・ヘッジズ(マンチェスター・バイ・ザ・シー)
○デヴ・パテル(LION/ライオン 25年目のただいま)
マイケル・シャノン(Nocturnal Animals)

ここも順当ですね。
結果的に作品賞も受賞しているということで、より当確だったということでしょう。
マハーシャラ・アリは直前にお子さんが生まれたとかで、これは二重におめでたいですね。

助演女優賞

◎ヴィオラ・デイヴィス(Fences)
ナオミ・ハリス(ムーンライト)
ニコール・キッドマン(LION/ライオン 25年目のただいま)
オクタヴィア・スペンサー(Hidden Figures)
○ミシェル・ウィリアムス(マンチェスター・バイ・ザ・シー)

こちらも大本命ながら的中です。
ヴォイラ・デイヴィスは「スーサイド・スクワッド」の怪演も記憶に新しいですが、「ヘルプ 心をつなぐストーリー」でもノミネートされていただけにようやくといったところですかね。
共演者にエマ・ストーンとオクタヴィア・スペンサーがいたというのもスゴイ作品でしたね。

オリジナル脚本賞

20センチュリー・ウーマン
最後の追跡
○ラ・ラ・ランド
▲ロブスター
◎マンチェスター・バイ・ザ・シー

こちらも「ラ・ラ・ランド」を抑えて「マンチェスター・バイ・ザ・シー」が受賞。やはりストーリーの力という点で「マンチェスター~」や「ムーンライト」に及ばなかったという評価なのでしょうか。
脚本のケネス・ロナガンは、「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」(2000年)、「ギャング・オブ・ニューヨーク」(2002年)に次ぐ3度目のノミネートで悲願のオスカー受賞。

脚色賞

○メッセージ
Fences
▲Hidden Figures
LION/ライオン 25年目のただいま
◎ムーンライト

ここは「ムーンライト」がすんなりでしたか。
監督のバリー・ジェンキンスが脚色も担当していて、本格的な商業映画は初めてでの戴冠。
作品賞受賞の追い風にはなったことでしょう。

撮影賞

▲メッセージ
◎ラ・ラ・ランド
LION/ライオン 25年目のただいま
ムーンライト
○沈黙 -サイレンス-

技術系の賞は作風に関係がないということで、ここは「ラ・ラ・ランド」に。華やかな世界観を映し出すことに一役買っているのでしょう。
エマニュエル・ルベツキが3年連続受賞の快挙を成し遂げたあとはスウェーデンの新鋭にオスカーが行きました。

編集賞

メッセージ
○ハクソー・リッジ
最後の追跡
◎ラ・ラ・ランド
▲ムーンライト

ここは「ハクソー・リッジ」が受賞。かつては作品賞と直結する部門とも思われていたのが、3年連続で別々の作品になっているのですが、「ラ・ラ・ランド」が作品賞も逃してしまうとは。結果として4年連続で別々の作品になりました。編集は編集として評価する傾向が強くなってきたのかもしれませんね。

美術賞

○メッセージ
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
ヘイル、シーザー!
◎ラ・ラ・ランド
▲パッセンジャー

ここは無難に「ラ・ラ・ランド」でしたね。
序盤でここしか受賞できなかったことが「ラ・ラ・ランド」が絶対的な本命でないことの暗示だったのかもしれませんね。

衣装デザイン賞
▲マリアンヌ
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
マダム・フローレンス! 夢見るふたり
◎ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命
○ラ・ラ・ランド

「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」が予想外にも受賞。とはいえ衣装担当のコリーン・アトウッドは今回含めて12回のノミネートで、「シカゴ」「SAYURI」「アリス・イン・ワンダーランド」に続く4回目の受賞と押しも押されもせぬ大御所ですからね。

メイキャップ&ヘアスタイリング賞

幸せなひとりぼっち
スター・トレック BEYOND
◎スーサイド・スクワッド

ここも予想通り「スーサイド・スクワッド」に。
ハーレイ・クイン!ハーレイ・クイン!(^O^)/

視覚効果賞

バーニング・オーシャン
◎ドクター・ストレンジ
○ジャングル・ブック
Kubo and the Two Strings
ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー

ここは本命の「ジャングル・ブック」でしたね。
確かに本物と見間違うほどの動物たちの生き生きとした表情や動きは高評価必死でしたね。

録音賞

13時間 ベンガジの秘密の兵士
メッセージ
○ハクソー・リッジ
◎ラ・ラ・ランド
ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー

こちらは「ハクソー・リッジ」が受賞。
このあたりの賞を逃してしまうと作品賞からも遠のいてしまうのか。
受賞者の1人、ケヴィン・オコネルは実に21回目のノミネートで初受賞。これは嬉しいでしょうねえ。

音響編集賞

▲メッセージ
バーニング・オーシャン
◎ハクソー・リッジ
○ラ・ラ・ランド
ハドソン川の奇跡

ここは「メッセージ」が受賞。
「メッセージ」も多くの部門でノミネートされている中、なんとか無冠を避けられたといったところでしょうか。

作曲賞

○ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命
◎ラ・ラ・ランド
LION/ライオン 25年目のただいま
ムーンライト
パッセンジャー

音楽系は安泰。「ラ・ラ・ランド」がしっかりと受賞しました。

主題歌賞

「Audition (The Fools Who Dream)」(ラ・ラ・ランド)
「Can't Stop the Feeling!」(Trolls)
◎「City of Stars」(ラ・ラ・ランド)
「The Empty Chair」(Jim: The James Foley Story)
○「How Far I'll Go」(モアナと伝説の海)

こちらも順当に「ラ・ラ・ランド」でした。
エンターテインメント分野では敵なし!

長編アニメーション映画賞

○Kubo and the Two Strings
モアナと伝説の海
My Life as a Zucchini
レッドタートル ある島の物語
◎ズートピア

ここも大本命「ズートピア」に。
ディズニーとピクサーはここ10年で9回受賞と盤石の状態に。

短編アニメーション映画賞

盲目のヴァイシャ
Borrowed Time
Pear Cider and Cigarettes
○Pearl
◎ひな鳥の冒険

ここも本命サイドの「ひな鳥の冒険」。
同時上映だった「ファインディング・ドリー」に負けず劣らずカワイイ魅力を振りまいていました。

外国語映画賞

ヒトラーの忘れもの(デンマーク)
幸せなひとりぼっち(スウェーデン)
◎セールスマン(イラン)
タンナ(オーストラリア)
○ありがとう、トニ・エルドマン(ドイツ)

ここも本命の1つ「セールスマン」。
アスガー・ファルハディ監督はトランプの政策により入国できない状況でしたが、映画には国境はありませんでしたね。

ドキュメンタリー映画賞(長編)

○13th -憲法修正第13条-
海は燃えている イタリア最南端の小さな島
I Am Not Your Negro
ぼくと魔法の言葉たち
◎O.J.: Made in America

こちらもO・J・シンプソンのドキュメンタリーが受賞。
7時間強の作品ですが、はたして日本で普通に公開するのでしょうか?

ドキュメンタリー映画賞(短編)

4.1 Miles
Extremis
○Joe's Violin
Watani: My Homeland
◎The White Helmets

こちらもシリア問題に関わる作品。
空爆相次ぐ場所で一切武器を持たない市民団体の活動を描いているというまさに今世界が問われている問題を扱っていますね。

短編映画賞(実写)

Ennemis Intérieurs
彼女とTGV
○Silent Nights
合唱
◎タイムコード

ここは「合唱」が受賞しました。
他と毛色が違うタイプの作品だけに高評価に繋がったのかも?

24部門中、◎的中が17部門、○的中が4部門、▲的中が1部門、ハズレが2部門という結果になりました。
全体的に高めに感じるけど、主要部門では肝心の作品賞を外しているし、割りと本命サイドしか当たっていないので、消化不良な印象です。

まあ、でもほとんど見てないからね・・・(;・∀・)

というわけでこれから続々とこれらの作品の公開が待たれるので今から楽しみです。

どこよりもギリギリ!アカデミー賞全部門予想!



さて、いよいよ明日(と思っていたら書いているうちにもう今日ですね・・・)に迫った映画の祭典、アメリカアカデミー賞ですが、今から全部門予想してみたいと思います!


作品賞

メッセージ
Fences
ハクソー・リッジ
最後の追跡
Hidden Figures
◎ラ・ラ・ランド
LION/ライオン 25年目のただいま
▲マンチェスター・バイ・ザ・シー
○ムーンライト

今回の最多ノミネート、前哨戦の成績からも「ラ・ラ・ランド」の優位は動かないでしょう。古き良きアメリカを舞台としているのも高評価につながりそう。難点をあげるとすればミュージカル作品の受賞となると2003年に受賞した「シカゴ」以来になるというぐらいか。
対抗は「ムーンライト」。ホワイトオスカーと揶揄され、さらにはトランプ政権によって改めて人種の多様性の問題が問われている今なら逆転の目も。

監督賞

◎デイミアン・チャゼル(ラ・ラ・ランド)
メル・ギブソン(ハクソー・リッジ)
○バリー・ジェンキンス(ムーンライト)
ケネス・ロナーガン(マンチェスター・バイ・ザ・シー)
ドゥニ・ヴィルヌーヴ(メッセージ)

ここも「ラ・ラ・ランド」のディミアン・チャゼルが優位か。
キャリアの浅い監督は受賞しづらい傾向はあるものの、今年は他の候補者もそれほどベテラン揃いというわけでもないので、それならば「セッション」でも高評価を受けているディミアンに死角なしか。
逆にここでバリー・ジェンキンスが受賞するようなら作品賞も一気に「ムーンライト」に傾きそう。

主演男優賞

◎ケイシー・アフレック(マンチェスター・バイ・ザ・シー)
アンドリュー・ガーフィールド(ハクソー・リッジ)
ライアン・ゴズリング(ラ・ラ・ランド)
▲ヴィゴ・モーテンセン(はじまりへの旅)
○デンゼル・ワシントン(Fences)

「マンチェスター・バイ・ザ・シー」で前哨戦でも好成績を収めたケイシー・アフレックにチャンスありか。ただもはや演技派としてゆるぎのないデンゼル・ワシントンが脅威。受賞となれば3度目だがそれでも納得するぐらいの活躍、評判、人気ですからね。

主演女優賞

○イザベル・ユペール(Elle)
ルース・ネッガ(ラビング 愛という名前のふたり)
ナタリー・ポートマン(ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命)
◎エマ・ストーン(ラ・ラ・ランド)
メリル・ストリープ(マダム・フローレンス! 夢見るふたり)

ここは「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーンで。「ラ・ラ・ランド」が順当に受賞するならばここも難なく受賞するはず。「バードマン」ですでにノミネートも経験済み。対抗はイザベル・ユペール。自分をレイプした犯人を自分のやり方で裁くという衝撃の役どころということでインパクトはありそう。

助演男優賞

◎マハーシャラ・アリ(ムーンライト)
ジェフ・ブリッジス(最後の追跡)
ルーカス・ヘッジズ(マンチェスター・バイ・ザ・シー)
○デヴ・パテル(LION/ライオン 25年目のただいま)
マイケル・シャノン(Nocturnal Animals)

ここは「ムーンライト」の票がもっとも集中しやすいでしょう。主人公を支える重要な役どころということでマハーシャラ・アリか。
一応、対抗はデヴ・パテル。映画自体は面白そうだけど前評判では「ムーンライト」に及ばないか。

助演女優賞

◎ヴィオラ・デイヴィス(Fences)
ナオミ・ハリス(ムーンライト)
ニコール・キッドマン(LION/ライオン 25年目のただいま)
オクタヴィア・スペンサー(Hidden Figures)
○ミシェル・ウィリアムス(マンチェスター・バイ・ザ・シー)

ここもホワイトオスカーの余波もあるだろうし、ヴィオラ・デイヴィスで鉄板か。舞台で同じ役を演じていたこともあり主演のデンゼル・ワシントン以上に評価されている可能性も。対抗はミシェル・ウィリアムス。ノミネート実績は文句なしなだけに。

オリジナル脚本賞

20センチュリー・ウーマン
最後の追跡
○ラ・ラ・ランド
▲ロブスター
◎マンチェスター・バイ・ザ・シー

作品賞は大本命でもミュージカル作品で脚本そのものが評価されるのは難しいと思うので、ならば「マンチェスター・バイ・ザ・シー」の方を評価。対抗は「ラ・ラ・ランド」として大穴は「ロブスター」。作品のインパクトが相当なだけにサプライズもあり得るかも。

脚色賞

○メッセージ
Fences
▲Hidden Figures
LION/ライオン 25年目のただいま
◎ムーンライト

ここは作品の力を考えると「ムーンライト」が順当か。対抗は「メッセージ」だがSF作品は技術系の賞以外では評価されづらいので厳しいか。「Hidden Figures」もまたホワイトオスカーの煽りの中出てきた作品でこちらの可能性も。

撮影賞

▲メッセージ
◎ラ・ラ・ランド
LION/ライオン 25年目のただいま
ムーンライト
○沈黙 -サイレンス-

「ラ・ラ・ランド」が総ナメする勢いならばこのあたりも当確のはず。
対抗は「沈黙 -サイレンス-」。作品自体は他の部門では軽視されているものの江戸時代の日本の独特の空気感を再現した映像は評価されている模様。撮影のロドリゴ・プリエトが今回唯一のノミネート経験者のも追い風に。他はSFモノの受賞作が多いということで「メッセージ」。

編集賞

メッセージ
○ハクソー・リッジ
最後の追跡
◎ラ・ラ・ランド
▲ムーンライト

ここも作品の勢いで「ラ・ラ・ランド」か。トム・クロスじゃ「セッション」でも受賞済み。ただ最近は作品賞と一致しないことも多く編集それ自体が評価されるとすれば「ハクソー・リッジ」に逆転の目も。以下、作品の力を考慮して「ムーンライト」まで。

美術賞

○メッセージ
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
ヘイル、シーザー!
◎ラ・ラ・ランド
▲パッセンジャー

ここも作品の勢いで「ラ・ラ・ランド」が順当か。「シカゴ」も美術部門でもしっかり評価されていたし、ここを落とすようでは作品賞に暗雲が立ち込めるかも。対抗はSFの2作「メッセージ」と「パッセンジャー」。

衣装デザイン賞

▲マリアンヌ
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
マダム・フローレンス! 夢見るふたり
◎ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命
○ラ・ラ・ランド

ここは「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」にしてみたい。60年代の、それもファーストレディのファッションを再現させたことは評価されてもおかしくない。対抗は「ラ・ラ・ランド」ですが、大穴では「マリアンヌ」。こちらも第2次大戦時期のファッションということで逆転も目もあるか。

メイキャップ&ヘアスタイリング賞

幸せなひとりぼっち
スター・トレック BEYOND
◎スーサイド・スクワッド

メイキャップ&ヘアスタイリング賞と名前を変えてから、特殊メイクモノよりも人物の個性を引き立たせるものが評価されている印象。
それならば見たものみんなが恋に落ちるハーレイクインを生み出した「スーサイド・スクワッド」か。ナイストゥミッチャ!

視覚効果賞

バーニング・オーシャン
◎ドクター・ストレンジ
○ジャングル・ブック
Kubo and the Two Strings
ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー

下馬評的には「ジャングル・ブック」だけど自然すぎて逆にインパクトに欠ける気もしたので、時間空間を歪めた独特の世界観を作り出した「ドクター・ストレンジ」の方を本命にしてみる。

録音賞

13時間 ベンガジの秘密の兵士
メッセージ
○ハクソー・リッジ
◎ラ・ラ・ランド
ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー

音響系の賞は2つありますが、ライブ感や生音が重視されやすいのがこちら。音楽系映画が強いということもあって「ラ・ラ・ランド」を本命に。対抗は音楽系の次に強い戦争モノから「ハクソー・リッジ」。

音響編集賞

▲メッセージ
バーニング・オーシャン
◎ハクソー・リッジ
○ラ・ラ・ランド
ハドソン川の奇跡

こちらの賞は編集の段階でどのような音をミックスしていくかに対しての賞。録音賞とは対象的に戦争モノが強いということで「ハクソー・リッジ」か。対抗は「ラ・ラ・ランド」も「メッセージ」がこのノミネート数ながら受賞できそうなのはここぐらいな気もするので。

作曲賞

○ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命
◎ラ・ラ・ランド
LION/ライオン 25年目のただいま
ムーンライト
パッセンジャー

ミュージカル作品となればここは絶対に落とせない。ということで「ラ・ラ・ランド」が素直に受賞するでしょう。気になる点と言えば「シカゴ」が作曲賞も主題歌賞も逃していることぐらいか。対抗は「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」。

主題歌賞

「Audition (The Fools Who Dream)」(ラ・ラ・ランド)
「Can't Stop the Feeling!」(Trolls)
◎「City of Stars」(ラ・ラ・ランド)
「The Empty Chair」(Jim: The James Foley Story)
○「How Far I'll Go」(モアナと伝説の海)

ここは2曲が候補にあがっている「ラ・ラ・ランド」のメインテーマとも言える「City of Stars」で確定か。票割れが起こった場合に浮上してくるとしたらこの部門で強さを見せるディズニーの「モアナと伝説の海」の可能性も。

長編アニメーション映画賞

○Kubo and the Two Strings
モアナと伝説の海
My Life as a Zucchini
レッドタートル ある島の物語
◎ズートピア

ここは「ズートピア」が鉄板か。押しも押されもせぬディズニー映画の本命で興行成績、評判とも文句なし。ただこれまでのディズニー作品は脚本賞などの他部門でもノミネートされていることが多々あっただけにこの部門のみというのは気がかり。視覚効果賞でもノミネートされている「Kubo and the Two Strings」の逆転もありえるか。

短編アニメーション映画賞

盲目のヴァイシャ
Borrowed Time
Pear Cider and Cigarettes
○Pearl
◎ひな鳥の冒険

ここは良くわからないので前哨戦、評判から「ひな鳥の冒険」を本命に。対抗はVR向けのフォーマットで作成するなどの技術的な面を考慮して「Pearl」。

外国語映画賞

ヒトラーの忘れもの(デンマーク)
幸せなひとりぼっち(スウェーデン)
◎セールスマン(イラン)
タンナ(オーストラリア)
○ありがとう、トニ・エルドマン(ドイツ)

こちらは「ヒトラーの忘れもの」と「幸せなひとりぼっち」が鑑賞済みでどちらも傑作なのですが、本命は「セールスマン」で。トランプ政権によって監督のアスガー・ファルハディが入国できないという事態になっていることもあり、リベラルなオスカーとしてはトランプ政権にNOを突きつける絶好の機会、と政治的なことは抜きにしても、アスガー・ファルハディ監督作品のクオリティーは素直に信頼できそう。そういう政治的な背景を抜きにすれば、「ありがとう、トニ・エルドマン」か。他の候補作も大きな差はなく大混戦。

ドキュメンタリー映画賞(長編)

○13th -憲法修正第13条-
海は燃えている イタリア最南端の小さな島
I Am Not Your Negro
ぼくと魔法の言葉たち
◎O.J.: Made in America

ここもホワイトオスカーの反動か、人種問題絡みの作品が3つ。中でもO・J・シンプソンのドキュメンタリー「O.J.: Made in America」を本命に。7時間超という時間がどうかだがそれでも高評価されている作品。対抗もやはり人種問題を扱っている「13th -憲法修正第13条-」。

ドキュメンタリー映画賞(短編)

4.1 Miles
Extremis
○Joe's Violin
Watani: My Homeland
◎The White Helmets

シリア問題が2つ、終末期医療、難民問題、1つのバイオリンを巡る物語と社会派の作品が多いです。
シリア問題でも特にインパクトの強そうな「The White Helmets」を本命。対抗は候補作で視点が独特な印象のある「Joe's Violin」。

短編映画賞(実写)

Ennemis Intérieurs
彼女とTGV
○Silent Nights
合唱
◎タイムコード

この部門は政治色や問題作品よりも個性的な作品が受賞する傾向が強い印象です。候補の5作中3作で男女の出会いが描かれています。
本命は「タイムコード」で対抗は「Silent Nights」。
「タイムコード」は言葉を介さないやり取り、「Silent Nights」では移民との出会いという言語や国境を超えた作品ということで評価されそう。


というわけで、例年より駆け足予想となりましたが、結果は明日の発表を待ちましょう!
プロフィール

Author:すぷーとにく0107
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中の人は、北海道は札幌市在住です。
映画館で年間200本は映画を観ます。
当ブログでは、映画のレビューをしつつ、勉強している心理学ネタでも書いていけたらいいなと思っています。

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